「雨の中の猫」(原書) アーネスト・ヘミングウェイ
和訳された「雨の中の猫」については、以前にこのブログで取り上げている。今回の記事は、原書「CAT IN THE RAIN」を読んでみての感想。 ヘミングウェイの短編と言えば、高見浩さんによる翻訳がよく […]
和訳された「雨の中の猫」については、以前にこのブログで取り上げている。今回の記事は、原書「CAT IN THE RAIN」を読んでみての感想。 ヘミングウェイの短編と言えば、高見浩さんによる翻訳がよく […]
ヘミングウェイは何度も大怪我を経験している。行動派の作家に怪我つきもの、といった武勇伝として捉えられているかもしれないが、実際はどうだったのだろう。根拠はないが、ちょっと鈍臭かった気がしなくもない。確 […]
訳者が後書きで、「最良のヘミングウェイの一端がここには息づいている」と書いているが、生前未発表ながら実に瑞々しい短編だと思う。 二十代後半に「新たに殺された騎士(A New Slain Knight) […]
キャリアの初期に書かれた著者の自伝的短編で、ニック・アダムズ物語のひとつだ。スイスのスキー場で、友人ジョージと過ごす至福の時が描かれている。なんでもないスケッチという感じだが、妻が妊娠したことで「最高 […]
*今回の感想は辛辣なので、あたたかい気持ちになりたい方は読まないでください。 「海流の中の島々」は1970年にヘミングウェイの遺作として刊行された長編で、著者の死後に4人目の妻メアリが発見し、誤字脱字 […]
生前未発表の短編で、原題はA Train Trip。未発表と聞くと「駄作だろ」と思いがちだが、とてもクオリティが高く、何度も読み返したいと思える一篇だ。 さまざな試練や体験を通して、ひとりの少年が「生 […]
原題は「Now I Lay Me」 。「Now I lay me down to sleep」というアメリカで生まれたお祈りの言葉があるらしく、「主よ、今、私は眠ります」といった意味合いかと思う。キリ […]
原題はThe Tradesman’s Return。tradesmanは単に小売り商人という意味で、悪党のニュアンスは含んでいないと思う。邦題は「密輸業者」とされているため、読者は重要な情報を一つ与え […]
1926年初出、1927年に刊行された短編集「男だけの世界」に収められた文庫にして3ページ半の掌編。原題はBanal Story。banalは「ありふれた」とか「つまらない」という意味である。 この短 […]
「ケ・ティ・ ディーチェ・ラ・パートリア(祖国は汝に何を訴えるか)?」という長い邦題が与えられているが、なんとなく面倒くさそうと敬遠している人もいるかと思う。 「ケ・ティ・ ディーチェ・ラ・パートリア […]