『品川猿』 村上春樹
- 2023.05.28
久しぶりに村上春樹作品を読んで、思っていた以上に明るいと感じた。主題とかストーリーがポジティブだとかハッピーだとかいうのではなく、作品に漂うトーンが暗 […]
海外の短編をメインに小説の感想を気ままに書いています。趣味のチェスやアメフトの記事も時々。
久しぶりに村上春樹作品を読んで、思っていた以上に明るいと感じた。主題とかストーリーがポジティブだとかハッピーだとかいうのではなく、作品に漂うトーンが暗 […]
『木野』(きの)は、この短編の主人公の苗字で経営するバーの店名。陰りのある鬱な話だが、しっとりと潤いがあり、秋の読書に最適な一篇かと思う。長編小説のよ […]
文芸誌『MONKEY』から依頼を受けて書いた短編とのこと。(依頼されて書くことはかなり珍しいそう) 『MONKEY』が尖った文芸誌ということもあり性描 […]
2014年3月号の文藝春秋が初出の短編。結論から言うと、読後に深い余韻の残る名編だと思う。すべてをうまいことコントロールできている技巧的人生は本当に幸 […]
早稲田の学生で、関西出身であるのに完璧な標準語を話す「僕」。阪神タイガースが好きという理由で関西弁をマスターした東京生まれの浪人生「木樽」。そして木樽 […]
変化を拒絶する人間は、氷のように冷たい人生を送ることになる。 異論はあるかもしれないが、これが『氷男』を読んでの私の感想だ。 あなたの周りにもいるでし […]
深夜に掛かってきた一本の電話。それだけを材料に旺盛な想像力で一つの短編にまで膨らませている。 でも、他の村上春樹氏の作品とはトーンが異なる。 何かに突 […]
映画化するほどの短編ではないかな、というのが正直な感想。いきなり辛辣になってしまったが、そう思ったのだから仕方ない。充分に面白いし、一気に読ませる魅力 […]
1999年初出で、翌年に発行された連作短編集「神の子どもたちはみな踊る」に収められた作品。著者によると、地震(1995年に阪神・淡路大震災が発生してい […]
正式な題名は「飛行機 ーあるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか」。初出は1987年のビジュアル雑誌「NADIR」(ナディール)秋号で […]