「ランキンズ岬への道」 アリステア・マクラウド
こつこつと丁寧に情景描写を積み重ねていくことで、読者の中に重厚な世界を醸成していくタイプの短編だ。けっして浮き足立つことなく、俗に流れることもなく、と […]
短編小説の感想を気ままに書いています。
こつこつと丁寧に情景描写を積み重ねていくことで、読者の中に重厚な世界を醸成していくタイプの短編だ。けっして浮き足立つことなく、俗に流れることもなく、と […]
まずは正直な感想を書こうと思う。できれば、最後まで読んでほしい。 読書中、特に気分が高揚することはなかった。何事も性急に結果を求めるせっかちな自分は、 […]
今の気分に合わなかったのだろうか。情景描写が過多に感じられ、読書中に何度も“じりじり”としてしまった。 冒頭から、物語はなかなか先へと進まない。詩的な […]
「広大な闇」(原題:The Vastness of the Dark)が発表されたのは1971年(著者マクラウドが30代半ばの頃)だが、半世紀近く前の […]
著者のマクラウドは残念なことに2014年に亡くなっているが、とても遅筆で寡作な作家だった。大学教授という本職があり、空いた時間にコツコツ書いていたそう […]
カナダの大都市モントリオールで弁護士をしているアンガスが妻と10才の息子アレックスを連れて、里帰りする。言ってしまえば、それだけの話である。アリステア […]
素晴らしい短編だ。今年読んだ中でベストかもしれない。読み始めてすぐに心を奪われ、一度も醒めぬまま、ラストに至って涙が出た。文体の骨っぽさも堪らない。夕 […]
今回取り上げるのは、「知られざる偉大な作家」と呼ばれているアリステア・マクラウド。聞いたことないなぁと思うかもしれないが、一部の読書好きの間では絶賛さ […]