『パーキングエリア』 スティーヴン・キング

ショックだ…

『パーキングエリア』の入魂の感想記事を書き終えたところで、データを消してしまった。

command+Zでも復活できないし、TimeMachineにも残っていなかった。メタリカを聴きながらアドレナリン全開で書いたというのに…

無理やり気を取り直して。

この短編では何も超常現象は起きないし、オバケやモンスターも登場しない。

大学で教鞭を執る英語教師が、どうしても用を足したくなり(膀胱が破裂直前)、人気のないパーキングエリアへ寄る。深夜の静まり返るトイレから突然、男の罵声と女の悲鳴が聞こえてきた。今すぐにここから逃げ出すべきか、それとも殺されかかっている女性を助けるべきか。自分はどちらのタイプの人間なのか?警察に連絡してもすぐには来てくれないだろうし、助けを呼ぶにも他には誰もいない。本当にどうすればよいのだろう?

という緊迫感のあるスリリングな話だ。

『パーキングエリア』の原題はRest Stop。アメリカでパーキングエリアは単に駐車場のことだ。なぜ日本では間違った呼び方を、そのまま正式な名称として採用してしまうのだろう?それなら「高速道路休憩所」の方がずっと良い。小説のタイトルとしても、Rest Stopには何気ない日常的な場所というニュアンスがあるが、パーキングエリアだとそこらへんがぼやけてしまい、日常が非日常に切り替わる怖さも薄れてしまっている気がする。

ちょっとイライラしてきたので深呼吸。

あぁ、でもどうしてデータを消してしまったのだろう…

再度、深呼吸。

キングは基本的にサービス精神が旺盛な人で、読者を退屈させないよう配慮しているのが紙面から伝わってくる。誠実で情熱的で親切な人柄はよく知られているが、それが作品の魅力の濃さにつながっている。気遣いできる人の小説は面白い、それを体現しているような心ある作家だと思う。

昨夜、アマプラでキング原作の『ビッグ・ドライバー』を観たが、良い意味で生々してくてドロドロしていて楽しめた。(夏の夜に観るのがベスト) それなりにおぞましいシーンはあるが、不思議とスポーツに似た爽快感がある。コソコソしたり、ウジウジしたりせず、エネルギッシュでトルクフルだ。このシーンを見ただけでも太い魅力が伝わると思う。

そして、キング作品を読んだり観たりすると必ずメタリカが聴きたくなる。(Yes!という賛同の声が聞こえる)

そして、メタリカといえばデトロイト・ライオンズ。2026年シーズンはダン・キャンベルの正念場なので見逃せない!特にシカゴ戦!

また悪い脱線癖が出てしまった。

言いたかったのは、キング作品の泥臭く野太い魅力はメタリカの音楽や、闘志を剥き出しにするデトロイト・ライオンズの闘いぶりに通じるということ。

スティーヴン・キングを下品なB級ホラーと下に見ている人は、かなり損をしていると思う。徹底したリアリティ、高い共感性、圧倒的な物語の推進力、力強いヒューマニズム、それらでジャンルを完全に超越している作家なので、未読の人はぜひAmazonで短編集『夕暮れをすぎて』を購入して味わってみてほしい。(一冊売れるとAmazonから私に報酬が入ります、30円という大金が。。。)

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