「Sorry We Missed You」ケン・ローチ

「Sorry We Missed You」ケン・ローチ

大好きなケン・ローチ監督の新作が年内に公開される。興奮して落ち着けず、言葉が上滑りしそうだ。年齢のことはあまり書きたくないが、83歳であるため、新作が観られるというだけで幸せを感じる。(あと10本は撮ってほしい!)

何一つ予備知識なしに予告を見せられたとしても、0:05のところでケン・ローチ作品とファンなら気づけるはず。絶対に期待を裏切らない出来だろう。観られることにただ感謝で、駄作でも失敗作でも構わないのだが。

原題は「Sorry We Missed You」。邦題は、この記事を書いている時点では決まっていない。「あなたを失って・・・」的な大げさなものではなく、「気づかなくてごめん」的なちょっとせつないニュアンスの表現かと思う。

英国のニューカッスルに暮らす家族の話で、夢のマイホームを手に入れるため、父は配送業者の下請けドライバーとして働いている。母もフルタイムのホームヘルパーとして身を粉にして働く。ハードな共働きによって家族の時間は減っていき、二人の子どもたちは寂しさを募らせていく。。。

という遣る瀬ない話。ニューキャッスルという町は、造船業の衰退で失業者が増え、治安も悪化したそうだ。サービス業や観光業にシフトして活気を少し取り戻すが、工場労働者たちが上手くその波に乗れず、失業問題は解決されていないらしい。今回の家族がどういう立ち位置か詳細はわからないが、這い上がろうとももがき苦しむ家族の現実に寄り添うという、これぞケン・ローチという題材だと思う。

それにしても、ローチ監督はブレない。少なくとも映画館で3回は観るだろう。

・12月13日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開予定。

・出演者:クリス・ヒッチェンズ デビー・ハニーウッド リス・ストーン ケイティ・プロクター

・脚本:ポール・ラヴァティ