『将棋棋士の名言100』 後藤元気

『将棋棋士の名言100』 後藤元気

『将棋棋士の名言100  勝負師たちの覚悟・戦略・思考』は 数十人のトップ棋士の名言を紹介している書籍で、その多くは対談、インタビュー、著書などからの引用とのこと。

心に刺さった名言をいくつか紹介しようと選んでみたが、結果的にすべて羽生善治氏の言葉になった。そこに着目するのか、そのアングルから見るのか、そう解釈するのか、といった感じで、棋風同様、発想の柔軟さに何度も唸らされた。

例えば・・・

「危険を察知するほうが本当のワイルド」羽生善治

恐れを知らずに荒々しく攻めつづける姿勢こそワイルドと考えがちだが、それとは逆の発想。感覚を研ぎ澄ませ、危険を敏感に察知する。無鉄砲に突き進まない感性こそが真のワイルドだという。プロってかっこいい。

 

「なんのために将棋を指すのかは、70歳になってから考えたい」羽生善治

生活のための仕事なのだから「なんのために?」とか考えても仕方ないでしょ、という意味ではない。情熱を持ちつづけることの大切さを語っている。好きなことで生きていくと決め、好きなままでいつづける。なんともシンプルで力強い。

 

「お金お金と意識すると、将棋が濁る感じがある」羽生善治

将棋の大きなタイトル戦では、優勝と準優勝の賞金にはかなり開きがあるらしい。目の前に大金を積まれても、ただひたすらに盤上の真理を探究する。欲に抗う姿勢って、難しいことなだけに立派だと思う。「お金のために指したら終わり」みたいな嘘くさい言い方をしないのが、羽生さんらしくて素敵だ。

今回は以上です!


ヘミングウェイ 生き様をあらわす名言

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