システム手帳とパーキングロット思考

パンパンに膨れ上がったシステム手帳を「できる男の証」みたいに紹介している雑誌やムック本をたまに見かける。何を書くとああなるのだろう?まあ職種にもよるだろうから一概に否定できないが、自分の場合、ミニ6穴サイズの手帳で充分だ。そこに書き切れない場合は、情報の取捨選択や整理整頓ができていないと考える。
私がシステム手帳を持つ理由は一つ。日々のタスクを書き留め、終わった項目に抹消線を引くためだ。スマホのアプリでもできるだろうが、手書きの方が手っ取り早いし、自由度が高い。
やっていることは、いわゆるパーキングロット思考に近い。発生したタスクを手帳に記すことで頭から一旦退避させ、目の前のすべき事柄に集中するという手法だ。マルチタスクへの対応術的に紹介されることが多いが、脳は一度に一つのことしかできないから、実際にはマルチタスクな状況はほぼ無い。「マルチタスクが苦手」と人が言うときは、「シングルタスクを目まぐるしく切り替えるのが苦手」を意味している。そうした目まぐるしさは、私も大嫌いだ。だから、すべきことや思いついたことを一旦手帳という駐車場に入れ、頭の中から追い出してしまう。そうやって頭カオス状態を回避する。このパーキングロット思考が、自分には不可欠なのだ。
パーキングしないとこうなってしまう。
自己啓発本などはどこか詐欺臭がするので読まないが、このパーキングロット思考は日常的に使っている。まあ、以前からやってきたことではあるのだが、こうして名前がつくとその効果がより明確化される。25分作業して5分休憩するというポモドーロテクニックも自分にフィットしそうなので実践してみようかと思っている。
パーキングロットとかポモドーロって言いたいだけだろ、って思ったあなた。鋭い!
あと、手書きってやっぱり楽しい。キーボード入力はただの作業という感じだが、書くことはそれ自体が楽しい。少しだけドーパミンが出ている気がする。
良い締めの言葉が浮かばないので、今回はここまで。
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