後味の悪いこと

後味の悪いこと

格闘家が素人相手に喧嘩するというネット番組を観ていて首を傾げてしまった。

格闘技経験のない素人相手に、トッププロが容赦無く顔面を殴るって…。イキがる素人を処刑するカタルシスがあるのかもしれないが、これって合法なのだろうか。運営側は充分安全に配慮したつもりでも、誰が考えたってリスクが大き過ぎるだろ。

格闘技ではないが、チェス関連のYouTubeでも、マスターと呼ばれるプロプレーヤーが素人と対局する動画は割と多い。ナメた感じを漂わせ、ノータイムで指し、素人の心折るようなエゲツない勝ち方をする。その手の動画を観ていると、「プロは桁違いに強いな」というリスペクトでなく「チェスって嫌な世界だな」と鬱々してしまう。

プロがアマチュア相手にマウントを取る。これって、やる人、やられる人、観ている人、だれにとっても後味が悪いと思うのだが、目先の報酬がそれほど欲しいのだろうか。長い目で見たら「終わりの始まり」だと思う。

What is moral is what you feel good after and what is immoral is what you feel bad after.

道徳とは後味の良いことで、不道徳とは後味の悪いこと。

何かに迷った時、ヘミングウェイのこの言葉を思い出すようにしている。「後味」を基準にすると、あまり間違えずに行動できる。後悔も少ない。「損得」を基準に行動した時は、何か大事なものが薄れていく嫌な感じがする。もう大事な場所に帰れないような暗い感じ。・・・怖いよね。

ヘミングウェイ 名言・格言集(英語 原文付き *忠実に再翻訳)

他サイトに載っていない ヘミングウェイ名言集