チェス再開、という話。

先日、チェスのモチベーションほぼ消滅という記事を書いた。少しのあいだ対局から離れたこともあり、若干だがやる気が戻ってきた。ブログの記事としては、チェス盤をハンマーで叩き壊し、駒という駒を部屋中にばら撒き、「こんなこと、やってられっか!!!」とブチギレる方が面白いのだろうが、大人なのでそんなことはしない。(子どもだってしないよね)
一時は本気でチェス断ちしようと考えたが、時間を置けば気持ちも変わるだろうと断捨離せずにおいた。衝動的に動くと大抵は後悔するものだ。リセット症候群の話を書きたくなってきたが、寄り道すると戻れなくなるので我慢。
レートは300くらい落ちたが、また200くらい回復。まったく安定感がなく、仮想通貨並みに乱高下している。メタバースやNFTの話を書きたくなってきたが我慢、我慢。どうしてこうも寄り道したくなるのだろう?
話をチェスに戻そう。
モチベーション復活には、ちょっとしたきっかけがあった。空き時間にオンラインでチェス対局をした時のこと。相手はトルコの方。「たまにゃ真剣にやるか」と気合いを入れ、10分切負けを指した。これ以上ないくらい一手一手に集中した。糖分が不足し、チョコレートで補給した。息が詰まるような闘い。ギリギリの攻防で、どちらが勝ってもおかしくなかった。残り時間僅か、先に気持ちが切れた方が負ける。私は「絶対に勝つ!」と心の中で叫び(いや、実際に声に出していたかもしれない)、最後の力を振り絞り、好手を見つけ出し勝利をものにした。
たかが素人のオンラインチェスに大袈裟と思うだろうが、この一局で粘り強く戦うことの楽しさを知った。結果ばかり欲しがって勝ち急ぐと、チェスは浅はかなものになる。カタチばかり暗記して思考を放棄するとチェスは退屈なものになる。それは単なる時間とエネルギーの浪費で後に何も残らない。粘り強さこそが楽しむ秘訣なのだ。(これって人生の教訓かも)
話は変わるが、私はロシアのチェスプレーヤーが好きだ。雰囲気があって魅力を感じる。時々、グリシュクやモロゼヴィッチなどトッププレーヤーの棋譜を見るのだが、さり気なく予想外の手を指すので驚かされる。これがプロか、と唸らされる。それが楽しい。
今回の記事はここまで。
PS. Lichessで盤と駒のデザインをポップにしてみたら、やりにくいったらありゃしない。どれがビショップだよ!
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