ジョン・レノンとJ.F.ケネディとマイケル・ジョーダンとチェス。

ジョン・レノンとJ.F.ケネディとマイケル・ジョーダンとチェス。

ジョン・レノンの趣味はチェスだった。情報が正確でないかもしれないが、きっかけはジョージ・ハリスンで、ビートルズ時代からずっと指していたそうだ。グリニッジ・ヴィレッジのワシントン・スクエア公園で対局したり、大会に出場したこともあるという。

ジョンは世界チャンピオンのボビー・フィッシャーをリスペクトしていて、直接指導を受けたり、対局を楽しむほどの中だった。誰に非難されてようと我が道をゆく姿に共感できたのかもしれない。

1972年、フィッシャーがソ連のスパスキーを破って世界王者になったことを祝い、ジョンはパーティーを開いている。ジョージ・ハリスンやリンゴ・スター、あのフィル・スペクターも参加したそうだ。

フィッシャーといえばかなり気難しい異端児で、やたらと敵が多かった。75年に世界チェス連盟(FIDE)と衝突して追放されてしまうのだが、ジョンはそこで救いの手を差し伸べている。「Imagine」の収益を寄付するというジョンの提案に対し、フィッシャーは断ったという。チェスではなくて音楽に専念してほしいという理由で。

ジョン・F・ケネディもチェス好きで有名だ。大統領としてタクティカルな思考力を鍛えるためにチェスが有効と考えていたようだ。大統領執務室にはチェスセットが置かれ、会議の合間などに対局していたと言われる。キューバ危機が勃発した際も、側近と対局してストレスを解消していたらしい。ソ連のフルシチョフとの駆け引きもチェスに重ね合わせたりしていたというから、かなりの傾倒ぶりだった。

意外に思えるが、マイケル・ジョーダンは相当に強いらしい。NBA引退後に熱心にチェスに取り組み、レートは2000を余裕で超え、マスターズクラスの大会に出場して好成績を残している。

レノン、ケネディ、ジョーダン。3人に共通しているのは、チェスが創造性を養い、深く物事を読む力や戦略的思考力を高めるのに役立つと発言していることだ。この人たちが言うのだから、間違いないと思う。人の言葉を鵜呑みにするのは良くないが、この3人の言葉は鵜呑みにしても良いだろう。だって、この3人なのだから。

チェス好きとして知られるボブ・ディランやジム・ジャームシュ、マット・デイモンについてはまたいつか別の機会に取り上げようと思う。気が向いたら。。。



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