チェスはつまらない!?
- 2022.12.08
- ●Chess

やや好戦的なタイトルを付けたが、私の個人的な感想として、チェスはそれほど面白いゲームではないと感じている。誤解しないでほしいが、熱中度とか興奮度とか、いわゆるハマるという点においては将棋と比べてかなり弱い気がする。
以前、私は将棋ウォーズというオンライン対戦のアプリで遊んだことがあるが、すぐに「これは危険」と自分の中のセンサーが反応したため、短期間で解約してアプリも消去した。危険というのは、将棋には時間を忘れて熱くなる抗えない魅力があるという意味で、それゆえに依存リスクも高いと感じた。チェスも似たようなゲームだろ?と思うだろうが、そこはかなり違う。チェス経験者には賛同してもらえる気がするが、Lichessやchess.comで大興奮することは滅多にない。
将棋実況のYouTubeで、テンションが上がって「将棋、面白すぎ!」と叫んでいるような動画があるが、チェス実況ではまずそれはない。海外のチャンネルでもあまり無いと思う。(決めつけるつもりはないが、私が見てきた限りでは無かった) 将棋中毒で悩んでいる人は少なくないようだが、チェス中毒で悩んでいるという話は聞かない。羽生さんも、チェスは将棋よりも囲碁に近いと言っている。
この記事でチェスをディスりたい訳ではない。なぜなら私は将棋よりチェスの方が好きだから。チェスには、血が騒ぐような高ぶりはそれほどないが、味わい深い静かな魅力がある。依存の心配も要らないので、レートにさえこだわらなければ、穏やかな気持ちで愉しむことができる。
最近、私はオンラインで対局するより、モロゼヴィッチやグリシュクといったトッププロの棋譜を見て楽しむことが増えた。「へぇ、こっちに動かすのか」とか「ここで攻めずに下げるのね」とか呟きながら、マスターの手の奥深さを堪能している。フィリップ・マーロウの境地だw。
余談だが、ロバート・ミッチャムのマーロウが好き。(オープニングがムーディで最高)
グダグダ書いてきたが、結論としては、チェスにはキャッチーな面白さが薄い分、長く付き合える特権的な渋い魅力がある。ということかな。
*チェスはむちゃくちゃ面白いだろ!という反論もあるかと思いますが、ビギナーの戯言と思って流していただけると幸いです。
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