アブストラクトゲームは消耗する。。。

アブストラクトゲームは消耗する。。。

チェスというゲームは運要素ゼロの頭脳戦である。偶然性は関与しない。いわゆる全情報が公開されたアブストラクトゲームであるため、負けると「俺はバカなのか…」と凹むことになる。生物として相手のスペックが上という劣等感に苛まれる。「やる気」や「慣れ」ではそれを克服することはできない。克服するには不断の努力が必要になってくる。

コンピュータゲームの場合、運要素が大きく、エンタメに振っていることもあってそこまでシビアではない。(シビアなゲームもあるとは思うが) 下手は下手なりに楽しめるし、ビギナーでもスカッとできたりする。チェスで負けると、完全な実力勝負であるがために逃げ場がなく、がっくり落ち込むことになる。

私の場合、chess.comの10分戦でレート1650あたりで頭打ちになる。1700を超えてもすぐ1650に落ちる。気を抜けばあっという間に1500台。つまり、そこらが私の定位置、実力ということだ。1800超えのプレーヤーを見ると自己肯定感が崩壊しそうになる。(ちょっと表現が大袈裟だが、それに近い感情が湧き上がる)

私は自慢ではないがタクティクスの問題を解くのが嫌いだ。オープニングの定跡も2、3パターンしか知らない。馬鹿の一つ覚えである。

そこで選択に迫られる。

時間とエネルギーをしっかり割いてトレーニングするか。そこまでしてチェスをする必要はないと考えるか。

現状を見る限り、私は後者だろう。chess.comのパスワードを忘れてしまうくらい対局していないし。

最近、ヘミングウェイの『蝶々と戦車』を原書と照らし合わせながら丁寧に読み直している。それは私にとって苦ではない。むしろホームに帰ってきたようで落ち着く。本業もコロナが収束して過去一忙しく、夫として親としてすべきことも多い。前述したように楽しみとしての読書があり、NFL観戦も大好きだ。(どちらも面白いだけでなく大事な人生の教訓が詰まっている) 老後のことはわからないが、チェスに割ける人生のスペースは無さそうだ。。。

自分のことばかり書いたが、皆さんも生活の構成要素を考えることがあると思う。勉強、仕事、デート、介護、ボランティア、サブスク、YouTube、フィットネス、スポーツ観戦、散歩、アニメ、ゲーム、キャンプ、楽器、ギャンブルetc.

一日は24時間しかない。どれを選び、どれを捨てるかは思う以上に重要だと私は考えている。そうした取捨選択が、10年後20年後の人生を決めるのだ。