「だれも死にはしない」 アーネスト・ヘミングウェイ
ヘミングウェイの短編でベスト5に入る素晴らしい一篇だと思う。 訳者の高見浩氏は「理想主義に殉じる二人の若い男女の姿があまりにストレートに描かれていて、いささか感傷的すぎるように思われる」とあとがきに書 […]
ヘミングウェイの短編でベスト5に入る素晴らしい一篇だと思う。 訳者の高見浩氏は「理想主義に殉じる二人の若い男女の姿があまりにストレートに描かれていて、いささか感傷的すぎるように思われる」とあとがきに書 […]
「感謝祭の客」は、光系カポーティと闇系カポーティという俗な分け方をするなら、前者に属する短編だ。光系は自伝色が濃くてイノセントなアラバマのスモールタウンもの。闇系はオカルト色が濃くて絶望へ向かうマンハ […]
とても親近感の湧く味わい豊かな名短編だ。途中から「好きだ、こういう感じ」と幸せを噛みしめながらの読書となった。凄い小説を書いてやるぞという気負いや、私は文豪でございますという奢りがなくて、ナチュラルで […]
心が震えるほどに素晴らしい。大人が書いた子どもの話ではなく、完全に子どもの心で書かれている。好みは人それぞれだが、私にとってはパーフェクトな短編だ。 カポーティは1924年、家庭を顧みない詐欺師まがい […]
このブログは短編に特化しているので(一応は)、これまで取り上げてこなかった作家がいる。遠藤周作もその一人だ。「沈黙」を読んだ時のメガトン級の衝撃(表現が古い?)は何年も消えずに胸に残っている。これほど […]
村上春樹の短編作品「ハナレイ・ベイ」が映画化されるそうだ。(2018年10月に全国ロードショー) 主人公サチ役に吉田羊。サチの息子タカシ役に佐野玲於(GENERATIONS from EXILE […]
ヘミングウェイのすべての短編の中で最も好きな一篇を挙げるなら、「僕の父」か「蝶々と戦車」で迷う。「僕の父」は地味な作品なので、どこにそれほどの魅力があるのかと首をかしげる人もいるだろう。 「海外短編小 […]
カナダの大都市モントリオールで弁護士をしているアンガスが妻と10才の息子アレックスを連れて、里帰りする。言ってしまえば、それだけの話である。アリステア・マクラウドの短編は、サプライズやミステリーで魅せ […]