好きな映画について語ること

今回は小説ではなくて映画の話。「好きな映画について語るとき、僕が語ること」みたいなタイトルをつけようとしたが、思いとどまった。(危ない危ない)
ここで私のお気に入り映画を紹介しようと思っているわけではない。むしろ、その逆だ。(なんだか捻くれ者っぽい言い回しだな)
雑誌やサイトなどで「私の好きな映画トップ10」みたいな記事を見るが、私はその手のものにどうも薄ら寒さを覚えてしまう。
「純粋にこの映画が好き」というより、「私はこういう映画が好きな人なの」という自己主張が透けて見えるためだ。
「私は無償の愛に感動するハートの持ち主なの」
「子どものようなイノセンスを持ち続けている人間なの」
「芸術に心を震わせる感性を備えた人間なの」
そう主張しているように思えてきて寒くなってしまうのだ。
穿った見方だと自分でも思う。素直じゃないねぇ、と呆れらそうな気がしてきた。
この記事には私の性格の黒い面が出ている。
なんだか記事を書くのをやめたくなってきたぞ…
自己嫌悪に陥り、只今猛省中です。しばらくお待ち下さい。
この捻くれた性格を矯正するためにも、私の好きな映画を書くことにする。(だれも興味がないとは思うが)
私は、イギリスのケン・ローチ監督がとても好きだ。どの作品とかいうのでなく、ケン・ローチが撮れば自分にとってはすべて特別な作品になる。日本では地味な存在なので、知らない方も多いと思う。最近だと、「わたしは、ダニエル・ブレイク」がカンヌでパルムドール(最高賞)を獲って話題になった。言葉で説明しにくいので動画を貼っておく。私のブログを読んでくださっている方には、もしかしたら響くかもしれないので、機会があったらご覧いただきたい。
ケン・ローチが好きって、「私は、弱者の立場から権威に立ち向かう熱い魂を持った人ですから」という自己主張なのかな…。なんか恥ずかしいなぁ。
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