「泳ぐ人たち」 スコット・フィッツジェラルド
一言でいうならフランスとアメリカを舞台にしたセレブたちの愛憎劇で、その手の話は個人的には好みでないのだが、それでもかなり楽しむことができた。とにかく理屈抜きに面白い。先の展開が気になって、他のことが手 […]
一言でいうならフランスとアメリカを舞台にしたセレブたちの愛憎劇で、その手の話は個人的には好みでないのだが、それでもかなり楽しむことができた。とにかく理屈抜きに面白い。先の展開が気になって、他のことが手 […]
夢は儚く消えてしまった、というフィッツジェラルドらしい、せつないエッセイだ。 ニューヨークという街との関わりを通して、成功と喪失、結婚など著者自身の人生について書かれている。私の中では、フィッツジェラ […]
この短編が書かれたのは1920年。今から、おおよそ100年前のことである。その頃のアメリカと言えば、第一次世界大戦が終わり狂騒の20年代に入ったばかり。文字通り狂ったように大騒ぎしていた頃だ。 「残り […]
原題は「Lo, The Poor Peacock」。邦題には訳出されていないが、loは「それ見たことか」的なニュアンスだろうか。poorには、おそらく金銭的な貧しさと人生の哀れの両方の意味が込められて […]
フィッツジェラルドの作品について書くことに何となく気後れを覚える。特にファンというわけでもないし、詳しいわけでもない。ネット上には既に多くの愛読者たちの熱い解説が溢れている。 ということで、肩の力を抜 […]
原題はAn Alcoholic Case。ホテル暮らしをしているアルコール中毒の漫画家の世話をすることになった若い看護婦の話だ。看護婦にとってアル中患者はハズレ仕事であり、この漫画家も例外ではなく、酒 […]
「乗り継ぎのための三時間」は、エスクワイア誌1941年7月号が初出の短編で、フィッツジェラルドは40年12月に死去しているので、晩年に書かれた作品と思われる。「失われた三時間」というタイトルで村上春樹 […]
「バビロン再訪」(原題:Babylon Revisited)は1931年に「サタデー・イブニング・ポスト」に発表された短編。1896年生まれのフィッツジェラルドは、1920年に「楽園のこちら側」で若く […]