「何か用かい?」 レイモンド・カーヴァー
- 2020.12.21
ワーキング・クラスのだらしない夫婦の一夜のエピソードが描かれている。 色仕掛けでマイカーを少しでも高く売りつけようと出掛けていく妻。「その場の流れで一線を超えてしまわないだろうか?クルマは高値で売れる […]
ワーキング・クラスのだらしない夫婦の一夜のエピソードが描かれている。 色仕掛けでマイカーを少しでも高く売りつけようと出掛けていく妻。「その場の流れで一線を超えてしまわないだろうか?クルマは高値で売れる […]
原題は、Chef’s House。シェフといっても料理長の家ではなく、シェフという名前の知人男性の家という意味で、まあそんなことをわざわざ説明しなくてもとは思うが、意外と勘違いしている人が多い気がした […]
久しぶりにカーヴァーの短編集を手に取った。大人になりきれない中高年男性にとって、カーヴァーの短編は鬱誘発剤のように危険だ。この「コンパートメント」もかなりやばい。守るべきものを守らない、責任を果たさな […]
「こういうのはどう?」 カーヴァーの他の作品同様に奇妙なタイトルだが、原題は How About This ?(これ、どう?)なので、ほぼ忠実な邦題と言える。 それにしても随分と久しぶりにカーヴァーを […]
この短編は、正直かなりヤバイ、そしてシンドイ。曖昧な表現で申し訳ないが、とにかく簡単に解題などしてはいけない類の作品だ。なんというか、死の匂いが強いのだ。私はこれまでにカーヴァーの短編をほぼほぼ読んで […]
暗い。怖い。辛い。 「列車」(原題:The Train)は、短編集「大聖堂」に収められたカーヴァー円熟期の短編であり、ジョン・チーヴァーに捧げられている。チーヴァーは1912年生まれの米国人作家で、映 […]
久しぶりにカーヴァーを読んだ。わかりやすいし、読みやすい。持ってまわった言い方や堅苦しい言葉が使わていないため、疲れている頭にもすっと話が入ってきた。文学するゾと肩に力の入った小説は、正直なところ今は […]
三ヶ月前に失業し、家のソファーから離れられなくなってしまった夫の話だ。必死に仕事を探すでもなく、働く妻のために家事をするでもない。この夫からは現状を変えようとする気概が感じられない。いかにもカーヴァー […]
「鴨」(原題:The Ducks)は、1976年に世に出たカーヴァーの初短編集「頼むから静かにしてくれ」に収められた一篇。当時、カーヴァーは38歳になっていたが、まったく無名の作家。最初の妻であるメア […]
このところ短編漬けになっていたので休息日を設けようと思っていたが、何気なくカーヴァーの短編集を捲ってしまい、知らぬ間に引き込まれてしまった。「依存症になってはイカン」と抑え込もうとしたせいもあって、か […]